羅臼岳(1660m)

2006.8.16
2006.8.16

 羅臼岳は知床半島の根元にあり、知床峠からその美しい姿が眺められるのだが、我々が登った日は雨で視界なし。見えないヒグマを警戒しながらの登山となった。

 北の岩尾別温泉にある木下小屋から登り、極楽平から大沢に入る。道脇には色とりどりの花が咲き、眺めのない道中を楽しませてくれる。三ツ峰と羅臼岳のコルは羅臼平と呼ばれ、幕営に適している。そこを南に折れ、ハイ松を出て岩場を登れば羅臼岳の山頂。雨と烈風で早々に退散した。

 下山は羅臼へ。石清水から屏風岩への谷間を下る。泊場へ出て登山川を下れば硫黄臭く湯が湧いている所があるが、湯船はない。第二、第一の壁下の山腹を行き一息峠に出る。さらに谷あいを下れば、キャンパーでにぎわう熊の湯のキャンプ場に出た。

羅臼岳
霧の羅臼岳
登山川
登山川


地西別川(羅臼湖)

2013.7.14
2013.7.14
地西別川
地西別川
ナメを行く
ナメを行く

 地西別川は羅臼湖を水源とする川で、距離はあるが初心者向でも遡行が楽しめる。

 背丈よりも高いフキの林を抜けて、入渓する。水の中をざばざばと歩いて行く涼感がたまらない。難しい滝はないものの、スノーブリッジやハイ松漕ぎがあったりする。我々は1カ所、ルートを誤ってずいぶん時間をロスしてしまった。

 そんなわけで、羅臼湖に出たときは陽が傾き、ヘッドランプを灯して湖の浅瀬を歩くことになった。半月が出て湖面を照らすのを美しいと思いながら知床峠へとつながる道へ上がった。



斜里岳(1535m)

2013.7.17
2013.7.17
谷間の道にこんな所もある
谷間の道にこんな所もある
斜里岳
高山植物が出迎えてくれる

 登山口の清岳荘はしっかりした山小屋だ。そこから山腹の林道を行き、谷間の道に入ると沢歩きとなる。履物は沢靴のほうがいいかもしれない。羽衣の滝などもあって原初の山歩きとなる。でも、百迷山狂騒曲によるオーバーユースのおかげなのか、ストックの先にキャップをしろとか、携帯トイレを持てとか、規制はうるさい。稜線に出ると斜里岳は近い。たくさんの花々が咲き誇っていた。人気のわけは、これらの花か?それらを愛でながら頂上へ。

 同じ道を帰る気がせず、竜神ノ池にも立ち寄ってみた。小さな池塘である。登りなおして尾根道を行き熊見峠から急な斜面の道をかけ下りた。



雌阿寒岳(1535m)

2013.7.19
2013.7.19

 雌阿寒岳は活火山である。麓の雌阿寒温泉を起点に山頂を経て、オンネトーへと周回するコースを選んだ。森林限界を抜けると、砂礫だらけの荒涼とした山腹が広がる。その色から青沼、赤沼と呼称される小さな池は、火口そのものであり、周囲からは噴煙も上がっている。その外輪を回って、阿寒富士とのコルに下りる。そこから下りついた先には、深い森の緑と、オンネトーの青い湖水が待っていてくれる。

雌阿寒岳
雌阿寒岳


旭岳(大雪山)

2013.7.2
2013.7.2
旭岳
旭岳への尾根

 旭岳ロープウェイは10分間で標高1600mの姿見駅まで運んでくれる。そこから山頂までは700m弱の登りだから、ちょうど半分くらいの位置から登ることになる。有名で人気のある山だから登山者は多い。下山に天人原を通って歩いたのは、往復のロープウェイ代を惜しんだからではない。



十勝岳(2077m)・美瑛岳(2052m)

2014.7.11
2014.7.11
十勝岳
十勝岳を後に
美瑛岳
美瑛岳のチングルマ

 白金温泉を経て望岳台へ。数台の車が停まっていて、マイクロバスに乗ってガイドツアーの客も続々とやってくる。その列に組み込まれないように早々に山頂を目指した。この山は1988年に小噴火を繰り返し、入山禁止になるような活火山。今も噴煙を上げている。草木も少なく、行ったことはないけどまるで月面のような荒涼とした風景の中を歩くことになる。ところが、山頂から美瑛岳へと回っていくと、この月面はチングルマの花盛り。多くの登山者はここまで足を伸ばさないようだ。山頂でゆっくりと過ごすことができた。お花畑と下山後の温泉は、この山々のもてなしのように思える。



利尻山(1721M)

2014.7.14
2014.7.14
利尻山
親不知子不知あたり
沓形キャンプ場
沓形キャンプ場から

 利尻山は雲の中だったが、正午ごろからは晴れるとの予報を信じて沓形から登った。途中で一瞬、麓の町や海が見えたものの、それ以後はずっとガスの中。予報は悪く外れて三眺山辺りからはすっかり雨になってしまう。「親不知子不知」やガレ場のトラバースなど問題なくこなして、鴛泊コースに合流した。ザレた登山道をわずかに登って着いた山頂は風雨で寒く長居はできなかった。もちろん景色なんぞはという状態で、利尻山の印象が「白い」の一言になってしまったのが残念。鴛泊へと下ったが、このコースも長く、次に来るならスキーの使えるときにしようと思った次第である。



トムラウシ山(2141m)

2014.719~20
2014.719~20
クワウンナイ川
クワウンナイ川の二俣
滝の瀬十三丁
滝の瀬十三丁

 山は山頂を踏むだけでなく、どこからどう登るかということが重要。沢は山頂にいたる原初の道と言ってもよく、北海道の道なき山にはそのようなルートが多い。

 道なき道の雰囲気を味わいたくてトムラウシ山へはクワンナイ川から入った。長い河原歩きの後の後、魚止め滝からの1㌔㍍は滝の瀬十三丁と名付けられたナメが切れ間なく続く。まさしく水のハイウェイである。源頭近くでキャンプをし、翌朝に日本庭園を歩いた。色とりどりのお花で埋められているが訪れる人も稀なようだ。北池を経てトムラウシ山頂を往復した。下山は化雲岳を経由して天人峡へと長い尾根道。下山後、天人峡温泉の湯につかると四肢がほぐれていくのにつれ、心の中に満ちてくるものを感じるのだった。



幌尻岳(2052m)

2014.7.21~22
2014.7.21~22
北沢カール
北沢カール
幌尻岳
スノーブリッジをくぐる

 Mさんと連絡が取れて、幌尻岳に登ることになった。この山に入るには幌尻山荘とバスの予約が必要だが、飛びこみで行くことができたのはラッキー。入山に関して条件の多い山は、なんとなく気が重い。戸蔦別のほうから入ってもよかったのだろうか。

 第一ゲートから7.5㌔㍍の林道を歩いたのち、額平川沿いに徒渉を交えて幌尻山荘まで行って宿泊。翌朝は北沢を遡りカールへと出た。このコースは古いガイドブックには登山道(一般向けではない)として紹介されている。でも、今は踏み跡すらなく入る人も少ないようだ。おかげで人の臭いのしないカール底は別世界。ヒグマの大きな糞を踏んでしまった。久々に原初の頃の山の雰囲気、あの、わかる人にだけにしかわからない空気をだれが知ろう。



トーノシケヌプリ(454m)

2018.8.6~7
2018.8.6~7

 仲洞爺キャンプ場(温泉あり)をベースにしてシーカヤックで渡島し、中島の最高峰トーノシケヌプリ(西山)に登った。管理者が来て、入山届を書き、ゲートを開けてもらわなければならないので、入山は午前8時半頃になる。

詳しい記録は海旅に記した。

洞爺湖中島
大平原


恵庭岳

2017.9.4
2017.9.4

 肩まで登ったとだけ記録しておく。

頂上まで行かなかったのは、山が怖くなっていたからにほかならない。

恵庭岳
恵庭岳の岩峰


赤岩山(371m)

赤岩山
テーブル岩から 日和山灯台が見える

 夜に出る新日本海フェリーの乗船までに時間がある。その間に登る小樽近郊の山を物色した。下赤岩山の「白龍胎内巡り」という言葉が目についた。胎内巡りは修験道の行場に名付けられるが、おそらくは明治の入植以来のものだろう。

 おたる水族館からホテルノイシュロスを過ぎ、登山口の路肩に車を置く。整備されたハイキング道をしばらく登ると、道標が立つ右手に鳥居がある。そこが胎内巡りの入口。草生してはいるが、真新しいトラロープも張られ、急な山腹を下り気味に横切っていく、薮道を抜けると左上に峩々たる岩場がそびえ、右下に青い海が見える場所へ出る。突然開ける視界に驚きながら左右に切り立つ怪異な岩塔の間のルンゼを行く。右手に石仏を据えた風穴を見て、設置されアルミの梯子を登り、岩穴から出るとコル状の場所。右先端は岩塔の頭となっており、展望を楽しむ。石仏が多く設置されていて宗教色が濃い。引き返して登り返すと木柵で遮られたハイキング道へ出た。下赤岩山を越え、白龍本院から車道の通じる赤岩峠まで下る。赤岩山は午後に登ることにして、車をとりに戻った。

 峠で北原ミレイの石狩挽歌を聞きながら昼食をとり、午後から赤岩山を往復した。道中に展望はなく頂上もつまらなかったが、積丹の海が見える場所がある。

2020.8026
2020.8026
白龍胎内巡り
白龍胎内巡り
小樽沖を船がいく
小樽沖を船がいく