金峰山

滝を登る
滝を登る
2016.7.1
2016.7.1

 地図をアップしていなかったので、途中からスタートになってしまった。 金峰山に金山沢からアプローチしたが、沢は短い、下りは長いという結果になった。

 沢をつめ。苔の絨毯、緑の絨毯のふかふかの感触はなかなかのもの。これが秩父の山の味なのかと思った。



甲武信ケ岳

美しい釜とナメ
美しい釜とナメ
2016.7.2~3
2016.7.2~3

 笛吹川の東沢、その釜ノ沢の美しいナメは写真で見て以来、一度は訪ねてみたいと思っていた。  釜ノ沢東俣をつめて甲武信ヶ岳へと登るコースは、東京に近く人気の沢とあって、大勢の入渓者があった。駐車場で、その様を見て気後れしてしまい、モチベーションのあがらないまま出発。 谷の左岸には一般路なみの山道があり、それに気づくまで沢通しに行くものと思いこんで、かえって迷ってしまった。こんないい道があるのならと、イージーに踏み跡を追ってしまう。

 訓練された人が沢通しにこだわらず行くならザイル等はいらないかもしれない。滝やナメの美しさは期待を裏切らず、久しぶりの沢中でのツェルト泊の楽しさなど、この谷を登路としたことの満足は十二分に得られた。



大菩薩嶺

2016.7.4
2016.7.4

 今日は骨休めのハイキング。大菩薩嶺から大菩薩峠を回ってきた。

 標高も2000m近いとずいぶん涼しく、コメツガやミズナラの林が日差しを遮り、樹間を渡る風、小鳥のさえずりなど気持ちの良い散歩となった。 尾根に出ると富士山が見え、晴々とした気分。こんな爽やかな尾根道もそうそうはないだろう。



雲取山

山頂下の避難小屋

 雲取山の登路は大雲取沢にとった。大ダワコースと同じ登山口である。 林道「日原(にっぱら)線」は八丁橋を渡った所にゲートがあり通行止め5kmほど歩く。大雲取谷へ入谷するには3つの選択肢があるようだが、時間的に最も短いものを選んだ。通行止めになっている大ダワコースに入り、長沢谷を渡ってから尾根を一つ越して大雲取谷へと下るものである。

 大雲取谷は小滝が次々に現れ、遡行に飽きることはない。用心にレスキューロープを使う滝もあったが、みんな越えていくことができる。つめきって大ダワへ。

 雲取山荘の側でツェルトを張るつもりだったが、山荘の主人に頂上の避難小屋を勧められ、水をできるだけ持ってそこに泊まることにした。

 

 翌早朝、遠くに見える富士山に別れを告げて下山。コースにとった富田新道はとても素敵な道だった。コメツガやシラビソの針葉樹の林からブヤやミズナラの広葉樹の林へ、最後は雲海の霧の中へと入って行った。終始、鳥の声が聞こえて、雲取山は雲と鳥の山かと思った次第。



両神山

10m滝 ここから先の滝は全て直登できる

2016.7.7
2016.7.7

 秩父の山巡り最後は両神山。小倉沢の金山沢右俣のそのまた左沢を登るというややこしさ。でも詰め上がれば、そこは頂上直下というすっきりとしたルート。

 左沢に入って最初の15m滝は巻いたものの、後に現れる滝は全て直登していくことができる。滝自体はそんなに難しくはないのだが、ヌメリと落ち葉がついた岩は最後まで油断のできないものだった。左沢は短いが登攀系の谷。 女房を落とさないためにレスキューロープを用いたが、30mのクライミングロープを持ってくればよかった。

 両神山の頂上から八丁峠までの尾根には、地形図からは読み取り難い起伏と険しさがあり、短いわりに時間がかかった。金峰山の金山沢で始まり、両神山の金山沢で終わった秩父の山旅は最後にピリッと小味をきかせてくれた。



巻機山

2016.8.10
2016.8.10

 昨年の春に米子沢を滑りに来たが、雪が少なくて断念。それならば沢登りでと、やって来た。と言うよりは、佐渡島の海が荒れた場合の、あるいは完漕できた場合の予備のプランとして考えていた山である。

 

 関東では人気の沢だが、納得のいく美しい沢だった。平水だとお助け紐でもあればよく、大滝以外ほとんどの滝は直登でき、巻き道もはっきりしている。水の清冽さと青空が何よりもうれしく、流れをつめきれば登山道。頂上はすぐ上である。

 予備などと言っては申し訳ない。夏の盛りの巻機山への登路として、この沢は十二分に楽しませてくれた。名渓である。



天子ヶ岳から長者ヶ岳

長者ヶ岳からの富士
長者ヶ岳からの富士
2016.10.18
2016.10.18

 富士山を四方から眺める山旅、西側からである。車を長者ヶ岳の登山口に置き、田貫湖畔から天子ヶ岳の登り口までブロンプトンで走った。

 自転車を置いた後、林道を歩き天子ヶ岳の東側の尾根を登った。杉木立のなだらかな道だが最後は急登で主稜線に出る。頂上はどことも分からないような平坦地。富士山が見える展望台がある。

 長者ヶ岳へは一旦下って登り返す。気持ちいい尾根道である。長者ヶ岳の頂にはベンチとテーブルがあって、眼前に富士がそびえている。いつの間にか雲がまとわりついていたが、それはそれで味わいのあるものである。



三つ峠山

三つ峠の岩場を登る
三つ峠の岩場を登る
206.10.19
206.10.19

 富士巡りの2日目は北側からにあたる三つ峠山。ただ登るのも面白くないので、岩登りのゲレンデとして有名な屏風岩を登って頂上に出ることにした。

 ところがやさしいルートであるにもかかわらず女房が大苦戦。思いの外、時間がかかってしまった。さらに残念だったのはガスに遮られて富士山がまったく見えなかったことである。

 太宰治のように写真を掲げて見せてくれる老婆もなく、すごすごと下山したのだった。



鉄砲木の頭

鉄砲木の頭から富士を見る
鉄砲木の頭から富士を見る
2016.10.20
2016.10.20

 朝日に赤く染まる富士を見ながら出発。今日は東側からの山歩きは短く切り上げて、山中湖一周のポタリングを楽しもうという1日で2度おいしいという目論見である。

 切通峠へと朝霧の中を行くと、関西では出会えないような植生と雰囲気の良い尾根道。その最後にすすきの間から富士山が迎えてくれた。突然のように現れるその偉容を眺めながら、北の切通峠から来てよかったと思った。

 三国峠にデポしておいたブロンプトンに乗って富士を見ながらのダウンヒル。こんな爽快な思いもそうない。

 最後は山中湖と忍野八海のポタリング。忍野の観光案内所で教えてもらった「歩成」のほうとうで3度目の美味しさを味わって締め。



愛鷹連峰(越前岳・位牌岳)

越前岳頂上
越前岳頂上
割石峠
割石峠
2016.1021
2016.1021

 富士を巡る山旅の最終日は南側の愛鷹連峰。愛鷹山はあるにはありますが、この連峰の最高峰は越前岳になる。

 この日、富士山は富士見峠から越前岳の途中、ガスの切れ間から山頂部分がわずかに垣間見えただけだった。以後、山は終日霧におおわれて視界が開けることはなかった。

 越前岳と位牌岳の尾根は岩場や急な山腹の横断など危険な箇所が多く、通行制限がされているようだ。特に呼子山から鋸岳の間が厳しく、落ちればただでは済まないような箇所が多かった。鎖やロープはあるものの古くて全幅の信頼を寄せるわけにはいかない。位牌岳の方の鎖場は整備されて、足元の草は切り払われ、真新しい鎖も設置されていた。鋸岳周辺も再整備がされれば、今ほど危なくはなくなるのだろうが、現状ではハイカーが立ち入る場所ではないように思えた。

 位牌岳からは前岳を経て東沢へ下りた。ここの下りは急で気持ちよく高度を下げていくことができたが、登りはさぞ大変なことだろう。

  富士山を東西南北から眺めるという山旅はその姿が見えるという点では、2勝1敗、1分けという結果になった。富士山のその端麗な姿を目にすると、富士はやはり日本一の山と思わずにはいられなかった。



高尾山

高尾山参道
高尾山参道
2016.11.17
2016.11.17

 高尾山は関西でもテレビ放送されるくらい有名で、女房でさえ知っていた。

 すごい人で、平日なのに昨日歩いた銀座か、ここは?というぐらい。歩く人も老若男女、国際色豊か、ハイヒールから登山靴まで何でもあり。看板に「紅葉まつり」、期間中、それで納得。今がハイシーズンだったのだ。ロープウェイの順番待ちをきらって、薬王院への参道を登る。歩きながら京都の三年坂の人出を思い出していた。 



高川山

高川山から富士を望む
高川山から富士を望む
2016.11.18
2016.11.18

 相模湖を過ぎ西に向かうと眼前にピラミダルな山頂をもつ山が見えた。オープンしたばかりの道の駅「つる」に「都留市トレッキングマップ」があり、先ほど見た山は高川山だろうと見当をつけ、登ることにした。

 高川山は標高975.5mで千メートルにも満たない山だが、意外に登りごたえがあった。稲村神社の駐車場に車を置き、ここを起点に尾根を登って谷を下るコースをとる。山頂以外には誰ひとり会わず、落葉を踏みしめながら歩く愉悦は何ものにも代えがたい気がする。山頂に着くと目の前に富士山があった。雪をまとい冬は目の前のようだ。



谷川岳

2014.5.4
2014.5.4

 私たちにとって谷川岳は、大島亮吉の言うように「近くてよい山」ではない。800人を超える死者を数える山は、むしろ「遠くて怖い山」という印象。でも一度は登ってみたい山だった。

 ロープウェイから天神尾根という一番楽なコースを選んだ。トマノ耳を踏んでから、頂上下の広い斜面を滑った。熊穴沢から西黒沢へと滑り込んで、土合へと戻る。この日、谷川岳は、青空で迎えてくれた。



男体山

2017.3.7
2017.3.7

 前日、戦場ヶ原を少し散策してから、三本松の駐車場で車中泊した。翌日、夜の明けない内に出発した。

 コースは志津小屋経由で、裏男体の長い林道を行く。スノーモービルの走った跡がある。志津小屋は20人ほど泊まれそうなきれいな小屋。

 2合目には雪がなく、スキーを脱がされた。夏道は塹壕になっていて、倒木が所々にあり難儀。7合目からも雪が切れていて、8合目でスキーをデポし、後はツボ足で歩いた。そんな訳で、頂上には午後1時という遅い時間の到着。この山の山頂のシンボル、宝剣の下には中禅寺湖の方からの足跡があった。

 この日の男体山は雪が薄く、スキー向きの山ではなかった。塹壕のように掘られた道に横たわる倒木は、ボブスレーコースにハードルを置いたようなもので苦労させられた。ただ、志津小屋からの林道の下りが超快速だったのが、せめてものなぐさめとなった。

長い林道歩き
長い林道歩き

男体山頂上男体山頂上



日光白根山

2017.3.8
2017.3.8

 今日は武尊の予定だったが、真冬なみの寒波のせいか、川場スキー場まで行ってみたものの、思いのほか天気が悪かったので、少し南の白根山にかえた。

 丸沼高原スキー場に着いたのは午前9時。備え付けの登山届を出した。

 下山時にロープウェイのチケットを返却して下山報告にかえるというシステムで、洗練されていて好印象だった。少し遅い出発になったので、何か言われるかと思っていたが、つい先日、行方不明者が出て今日も捜索の人が入っているので、注意して行くようにとのこと。

 私たちはその捜索の足跡を追うことになったが、弥陀池上で捜索の群馬県警の人たちに出会った。 「雪融けの春まで難しいのでは」という私の言わずもがなな発言に、「1日でも早く帰してあげたい」という返事。もう何も言えない。現場で働く人には、感じいることが多い。

 頂上手前から、岩まじりの道となり、この時点で女房は待機。私も少し登ってみたが、頂上目前で引き返した。

ガスのかかる白根山
ガスのかかる白根山
頂上へは届かなかった
頂上へは届かなかった


武尊山

2017.3.9
2017.3.9

 昨日あきらめた武尊山を再訪。待った甲斐があり快晴となる。 川場スキー場はさすが東京の文化圏、立体駐車場に種々ショップがあり、ちょっとあか抜けた雰囲気。

 登山届けを書いてリフト劵を買いに行くと、バックカントリーは禁止、スキー板はゲレンデトップに置いていけとのこと。不本意でも、それがここのルールなら従う他はない。

 私たち以外にも入山者がいて、先を行く人のトレースもあり、ラッセルの苦労はなくてすんだ。

 久々にアイゼンとピッケルで歩いたが、この尾根ならスキーでと何度も思ったし、川場谷の斜面は垂涎ものだった。規制がなければ、今日の積雪状態ならためらいなく滑り込んでいただろう。

 山頂からの風景は見たことのないものだった。この展望だけでも、今日ここまで登った甲斐があるというもの。武尊山の人気の訳が少しだけ分かったような気がした。

雪の尾根を行く
雪の尾根を行く
頂上間近
頂上間近